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治療が終わったら・・・

 治療がしっかりと終わったら、今度は再発を予防するための歯科医院との新たなお付き合いが始まります。歯石や歯周ポケットにまた溜まって治療がやり直しにならないように、私たち歯科のプロと一緒に炎症のない快適なお口を維持してよく噛める歯を守りましょう。
歯石が歯茎の奥深くに隠れていると、これを綺麗に取り切るにはかなりの根気がいります。もしも歯石を取り残せば、歯石がまとわりついているプラークも歯茎の中に残ってしまいます。するとプラークに潜む歯周病菌が毒素を出し続けるので、歯周炎はなかなか治りません。
しっかりと歯周炎を治療し歯を守るために何よりも必要なのが、徹底的に歯石を取り除くことです。それには、患者さんに何度も通っていただき、お口の中を何ブロックかに分けて根気よく丁寧に取り除く必要があります。
また、歯茎の奥の方までよく取り除こうとすると、治療直後に歯茎が痛んだり、歯がちょっとしみたりすることがあります。必要に応じて麻酔を使って治療をしますが、長い間歯石を溜め込んでいた方ほど、私たちも硬い歯石と戦わなければならず、不快感や知覚過敏が出やすくなるのです。ほとんどの場合は、2~3日でおさまりますが、時にはもう少し長く続くこともあります。気になる症状がありましたら、私たちに遠慮なくお知らせいただきたいと思います。
もちろん、歯石を除去するとき、私たちは歯や歯茎を傷つけないように、細心の注意を払っています。しかし、歯面についてから時間の経った歯石は、とてもしつこく歯にこびりついています。力を入れてガリッガリッと器具を使わないと、なかなか取れるものではありません。患者さんの歯にとって酷なこうした治療は、一度徹底的にやり終えたら、私たちとしても、二度と繰り返したくありません。
そこで歯周炎の治療が終わったら「これでもう歯医者に行かずに済む」などと思わず、再治療が必要にならないように、歯科医院へメンテナンスに通って、定期的に歯周ポケットの中まで綺麗にしてもらいましょう。もしもまた歯石が歯茎の中についても、まだ歯石が柔らかいうちであれば、ガリガリしなくてもきれいに取り除くことができます。定期的にこうしていれば、二度と歯に余分な負担をかけずに済みます。
歯周炎の治療をした患者さんの歯茎は、キュッと引き締まり治ったように見えます。
ところが、健康な人よりも歯周ポケットが深い分、プラークが溜まりやすく、歯石がつきやすいのです。「治療が終わった!」と油断していると、歯周ポケットの中にまた歯石がガチガチにつき、治療が一からやり直しになってしまいます。
患者さんにとっても、私たちにも楽しいとは言いがたい歯石除去。何度も通ってしっかりと治療を終えホッとしたら、今度は治療のためではなく、健診と、歯周ポケットの中まで綺麗にできるプロのクリーニングを受けるために、定期的においでください。
治療の終わりは、再発防止の始まりです。私たち歯科のプロとの新たなお付き合いを是非はじめましょう。

天気いいですね!

4月というのに、最近雨が続いていましたが、今日はとても天気がよく、春と言うより初夏に近い陽気になりました。
天気がいいと心地よいですね!目の前の中学校を写してみました。
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乳児期の虫歯予防について

三軒茶屋のふじわら歯科医院です。3月になり今年はかなり花粉が飛んでますね。毎年花粉症を免れていましたが、さすがに今年はくしゃみが止まらない今日この頃です。いかがお過ごしでしょうか?
さて、今回は
乳児期(特に生後4,5ヶ月から半年くらいまでの)の虫歯予防について説明したいと思います。

★離乳食での失敗
4.5か月頃になると、お乳からでなく色々な食品から栄養をとらなければならなくなりますが、離乳食は成長、発育に必要な栄養をとるだけでなく、色々な食品の固さ、味を覚え、口の動きの発達に伴って噛むことの練習をつみ重ねていく時期でもあります。この時期に注意しなければ虫歯になりやすい食生活の下地が作られていきます。次に日常起こりやすい事柄を挙げてみます。

・甘いものが好き
水分補給のために果汁に蜂蜜や砂糖を入れて飲ませるのではなく、できるだけ自然の味で飲ませ、もし嫌がる場合は薄めて飲ませましょう。できたら番茶や湯ざましがよいでしょう。
離乳食の味付けは、できるだけ薄味にし、大人の味覚で濃い味にしないようにしましょう。にんじんにはにんじんの、お芋にはお芋の味があります。その味を、よく噛んで覚えさせましょう。離乳後期にカステラやクッキーなど砂糖の入った甘いお菓子を与えがちですが、くれぐれも注意しましょう。

・ 不規則な食事のリズム
虫歯になる原因の一つとして、ダラダラ食べと言うのがあります。即ち不規則な食生活によって、いつも口の中が汚れ虫歯が発生しやすい状態になっているのです。離乳食から規則正しい食生活のリズムを作るように心がけることが大切です。特に、寝る前の飲食や夜中に起きてジュース類を飲ませるなどは厳禁です。

・よく、噛まない、噛めない
繊維性のものや、歯ごたえのあるものをよく噛むことにより、口の中は自然に清掃されます。しかし、離乳期に咀嚼機能の発達に応じた食べ方をしないで、固い大きな物を一度に与えたり、柔らかいものばかり与えていると、上手に噛むことができなくなります。そのために、口の中に食べ物をためたままにしたり、柔らかいものばかりを食べるようになり、口の動きや、舌の動きも鈍く、口の自浄作用は低下します。その結果、虫歯ができやすくなります。

・哺乳瓶を長くしようしている
一歳半を過ぎ、奥歯が生えてくる頃になっても、哺乳瓶を使用していると、正常な嚥下できなくなるばかりか、上口唇の動きも悪く、しまりのない口唇となり見かけも悪くなります。しかも、舌は逆方向の前方へ押し出されるような動きになり、食べかすは前歯の回りにたくさんくっつきやすくなり、前歯がとけています。

・偏食がおおくなる
虫歯の多い子供たちには、よく偏食が見られます。離乳食が完了しても上手に噛めない状態が続くと、肉類や繊維性の多い野菜を食べるのが嫌になります。更に味付けが濃かったり、偏りすぎたり、見た目や温度、口あたり、匂いなどに食事での工夫がなされないと、その食べ物を嫌いになってしまうことがあります。また、両親に偏食があると、子供も偏食になりやすいようです。丈夫な歯を作るためには、良質の蛋白質、リン、カルシウム、ビタミンなど、バランスの取れた食事をとる必要がありますが、偏食があると、丈夫な歯は作れません。

■母親の育児態度
・虫歯を作りやすいタイプ
虫歯の多い子供お母さんを見ていると、4つのタイプに分けられるようです。

・甘やかしタイプ・過保護タイプ
子供の欲求に対して、欲しがるがままにジュースやお菓子を与えることが多い。
1~2歳の子供で寝る前にだだをこねたらすぐに哺乳瓶を使用したり、ジュース類を飲ませる
常に子供の身の回りにお菓子の買い置きがある

・放任タイプ
子供に対する保護・育児の気持ちが薄く、食生活を通して、子供の健全な心身の発達を考えない。
一人で食事をさせたり、お小遣いを与え勝手に買い食いさせたり、子供の行動に無関心なことが多い。

・ついついタイプ
虫歯がなく、子供が健全に育つことを願い、その方法も知ってはいるがついつい家庭環境に左右されてしまう。
祖父母同居のために、泣かれたら困るとか、自分の育児方針を出せず、祖父母がお菓子を与えることに対して、諦めて黙って見ている
共働きのために時間がなく、ついつい食事の前に間食を与えたり、食事内容がインスタント風になったりする
下の子が生まれたりすると上の子まで手が回らず、ついついお菓子などでごまかしてしまう

・その他のタイプ
子供の発達段階を把握できない
もう2~3歳で、コップで飲むことができるのに、まだ哺乳瓶で飲ませている。健康食品と言われる物に対し正確な評価を持たない
健康スポーツ飲料を水分補給のために水の変わりに飲ませているが、その内容は糖分が多く、その子供は惨たんたる状態になっている
遊びに行ったらお菓子やジュースをご近所でもらうから
子供に「あなたが甘いものばかり欲しがるからいけないのよ」という
大人が食べているんだからしょうがない・・・など
第一子は真剣に育児に取り組み、虫歯のない子に育てたのに、第二子、第三子になるにつれて、手抜き育児になっているお母さんもいる

■おやつ
間食=甘食ではありません。子供の成長は著しく、1日に必要なエネルギーだけでなく、別の成長のためにもエネルギーが必要です。子供の胃袋は小さいので、3度の食事では間に合いません。どうしても補食が必要となります。それがおやつです。そのおやつは楽しい雰囲気で、子供の心に潤いを与えるようにしましょう。

おやつとしつけ
おやつは時間と量がポイントです。決まった時間に与え、寝る前などには与えないようにします。お砂糖の量の取り過ぎは、偏食・小食・肥満の原因になり、成人病予備軍を作ってしまいます。おやつの量は200Kcal前後、そのうちお砂糖は20g以下に抑えたいものです。
甘いものは間食よりもデザートととして与えてみてはどうですか。食事の後なので量の取り過ぎにもなりません。
甘いおやつと甘い飲物を一緒に与えないようにしましょう。特に粘着性があり、歯にくっつきやすいおやつは避けましょう。例えば、ケーキとジュース、乳酸飲料とビスケットなどです。
虫歯を予防するためには、食べた後にすぐ歯磨きをするのが一番ですが、うがいをするだけでも効果があります。
3~4歳までに甘いものを好きにしてしまわないようにしましょう。

あまいものを少なくしていくには・・・・
外で元気に遊ばせましょう。夢中になって遊んだ後のおやつは、甘いものでなくてもいいのです。お水だって、牛乳だって、煮干しだっていいのです。
おやつを食べる場所を変えてみましょう。雰囲気が変われば何でも美味しく食べれます。
食べ物をよく噛んで食べさせましょう。どんなものにも自然の味があります。本物の甘味は人工の甘味とは違います。しっかり食べ物の味をかみしめてください。
子供の周りに甘いものを置かないようにしましょう。周りの大人たちも甘いものを少なくしていく努力をしてください。
甘いおやつを与える日を決めては0どうですか?お誕生日やクリスマス、遠足、子供たちはその日がとても楽しみで待ち遠しくなります。

寒いですね!

三軒茶屋のふじわら歯科医院です。まだまだ寒いですね!早く春になるのが待ち遠しいです。今日は今季最大の寒気だそうで、皆様冷やさないようにお体には十分ご注意なさってください。ふじわら歯科医院スタッフ一同、風邪も引かず元気で頑張っています!

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お子様の矯正治療について

タイミングを逃さず始める!子供の矯正治療。

小さな頃から受け口になり始めたり、永久歯になった途端に乱ぐいになったり、お子さんの不正咬合、気になりますよね。「矯正って小さな頃から始めたほうが有利?」なんてつい焦ってしまいがちですが、実は子供の矯正治療のタイミングは、お子さんの不正咬合の様子によって様々。歯の抜け替わりや成長の早さによっても治療開始のタイミングは違ってくるんです。
治療のタイミングを計るため永久歯の前歯が生え始めたら受診しましょう。

矯正治療が大切なわけって?
・虫歯や歯周病の予防にも
見た目がきれいになり、噛みあわせがよくなることで咀嚼しやすくなる治療として知られている矯正治療。でも治療のメリットはそれだけではありません。実は虫歯や歯周病の予防にも効果があるんです。歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくい場所が多く、綺麗に磨いているつもりでも、長い間には細菌による被害を受け易くなります。そうしたリスクを軽減するのも矯正治療なのです。

・大切な歯を一生使うために
歯並びが悪いと、特に歯周病のリスクは深刻です。プラーク(細菌のかたまり)の溜まるデコボコが多く、しかも歯ブラシが届きにくくて炎症が起こりやすくなります。そのうえ歯根の間に歯の周りを支える歯槽骨が少ないため、ひとたび炎症が起きると、ただでさえ貴重な骨の支えが一気に減ってしまいやすく、歯並びのよい人に比べて歯周病で歯を失いやすいのです。八重歯のお年寄りを見かけないのは、こうした事情が背景にあるのかもしれません。

・お子さんへの一生もののプレゼント
綺麗な歯が人前で遠慮なく笑え、表情豊かに正しい発音で話して暮らすことができたら。食べ物をよく噛んで丈夫な体に育ち、歳をとっても歯を失わず、自分の歯でおいしく食べて元気に過ごせたら。歯の健康は全ての人にとって健康の源。丈夫な体や生き生きとした人生を支えるのはよい歯であり、よい歯並びであり、しっかり噛めるよい噛み合わせです。矯正治療は、見た目だけでなく、お子さんの人生そのものをよりよく変えるお手伝いができます。大切なお子さんへ、一生もののプレゼントをしませんか?

当院は、清潔な器具で安心、安全な治療を提供しています。

三軒茶屋のふじわら歯科医院では、清潔な器具で安心、安全な治療を提供しています。

<交叉感染とは?>
 医療従事者から患者さんへ、またはその反対へウイルスや菌類が伝染することを言います。
歯の治療には、様々な器具を使用します。これには多様なウイルスや細菌類が潜んでいます。
 ウイルス、菌類の例としてインフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、結核菌、髄膜炎菌、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、梅毒、HIVなどがあります。
 当院では、内部と外部を「洗浄・滅菌」した切削器具を患者さん毎に使用しています。
 当院では、使用した器具類を滅菌室に運び、自動メンテナンス機にかけています。
厳しいヨーロッパ基準に準じた衛星管理の下、安心・安全な治療をご提供しています。

 洗浄・滅菌の手順
step1 切削器具(ハンドピース)を専用のリッドに1本ずつ取り付けます
step2 専用リッドを自動メンテナンス機にセットしボタンを押すと、自動的に洗浄と滅菌がスタートします
step3 切削器具(ハンドピース)の内部と外部を洗浄、滅菌します
step4 切削(ハンドピース)以外のミラー、カンシ、ピンセットなどは専用のバスケットに入れて洗浄・滅菌します
step5 洗浄と滅菌を行った清潔な器具類を患者さん毎の治療に使用します
    使い終わった器具類は再び自動メンテナンス機にセットし、洗浄と滅菌を行います

レーザー治療

三軒茶屋のふじわら歯科医院です。
レーザー治療のメリットって?
Q私は麻酔の注射がとても苦手です。レーザー治療だと麻酔が必要ないって本当ですか?
A「すべての治療で麻酔が必要ない」というわけにはいきませんが、たしかにレーザーには痛みの抑制効果があります。ほかにもいろんなメリットがありますのでご紹介していきましょう。

歯科のレーザー治療に興味をもっていただいたとは、うれしいですね。
レーザーを積極的に取り入れている私の歯科医院でも、最初からレーザー治療を希望して来院される患者さんも実は増えているんです。
どんな治療でも麻酔がいらない、というわけにはいきませんが、レーザー治療は従来の治療に比べて格段に痛みを抑制できます。虫歯治療に適したレーザーを使うと、通常麻酔を使わずに虫歯を削ることができます。また、膿んだ歯周ポケットの粘膜を蒸発させ取り除く治療なども、麻酔を使わずに行うことができます。
ただ、レーザーならではの効果は、痛みの抑制だけではありません。たとえば歯茎を切開するとき、レーザーを使うとほとんど出血せず、術後の疼痛を格段に減らすことができます。しかも傷口の治りが格段に早くなります。なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
それは、レーザー治療には痛みの抑制効果のほかに、止血効果、殺菌効果、細胞を活性化させる効果などがあるからです。非常に強い光線のエネルギーで切開しながら、レーザーは同時に、切開した傷口を熱効果で処理してふさぎ、止血をすることができます。そして傷口の殺菌もします。
これだけでも術後の疼痛が格段に減って傷の回復が早いのですが、拡散して柔らかくなったレーザー光線には、細胞を活性化して新陳代謝を促す効果があります。そのおかげで、照射した周囲の治癒はますます早くなるというわけです。
レーザーにはいくつもの種類があり、実際のところ、その効果や適応症例は少しずつ違います。厳密には、その種類ごとに治療のメリットも少しずつ異なるわけです。しかしあえてレーザーを使うメリットとして大きな括りでお話をするなら、どのレーザーにも共通のメリットとして挙げられるのが、痛みの抑制効果、止血効果、殺菌効果、細胞を活性化する効果ということになるでしょう。
レーザー治療には副作用と指摘されるようなものはほとんどなく、口内炎治療にも、歯周病の治療にも、入れ歯の傷の治療にも、抜歯後の止血にも、歯茎の手術にも、最近では虫歯の処置やインプラント治療にもと、あらゆる治療で応用できるのが強みです。患者さんには大変喜ばれ、ときには、治りが早くて治療をした私たちまで驚いてしまうようなケースもあるほどです。

虫歯予防=歯磨きは間違い?

三軒茶屋のふじわら歯科医院です。
あなたは今、虫歯予防の為に何をしていますか?やはり歯磨きでしょうか。
私たちは子供の頃から、虫歯にならない為に、歯磨きをするように教えられてきました。しかし、ほとんどの人が歯磨きをしているのに、虫歯ができています。
どうしてなのでしょう。歯磨きによる、虫歯予防は、本当に正しいでしょうか。

まず、虫歯ができる仕組みについて考えてみましょう。
虫歯ができるには、3つの登場人物が必要です。それは、「歯」と「菌」と「糖」。
この三角関係のバランスが崩れた時に、結果として、虫歯が作られるのです。どれか1つでも欠ければ、虫歯にはなりません。例えば、総入れ歯の人は、虫歯になりようがありませんよね。しかし、一本でもあると、この三角関係が成立します。
多かれ少なかれ、誰でも菌を持っています。また甘いものが苦手でも、食事を取らなければ生きていけません。糖は私たちが生きていく中で、エネルギー源として必須なものです。となると、食べ物が口の中に入った時には、この3つが必ず登場することになります。すると、どのような状態になるのでしょうか。口の中では食事の度に「脱灰」と「再石灰化」が繰り返されています。このバランスがとれていれば、人の体は虫歯にならないように出来ています。しかも現在では、虫歯のメカニズムは解明され、虫歯にならない方法や対策も確立されています。それなのに、虫歯になる人の数は数十年前と変わっていません。歯科医院の数は、その間に何倍も増えたのに。

その原因は、教育が変わらないから、なのかもしれません。「甘いものを食べると、虫歯になる」「歯磨きしないと、虫歯になる」。このようなほんの一部の情報しか伝えられていないので、みんな中途半端になってしまうのです。患者さんに教える側である歯科医師や歯科衛生士にしても、歯科の学校に入る前の、子供の頃の教育がベースにあります。それは、虫歯があるのが当たり前という世の中。小学校や中学校では、虫歯ゼロの人が表彰されたりするくらい、誰もが何本かは、虫歯があるというのが当然という社会です。そのために、「治療」に重点をおいた歯科教育がなされているのかもしれません。けれども本当に大切なのは、「どのように治すか」という技術を磨く前に、「虫歯を発症させないためにはどうしたらよいか」であるはずです。原因をなくさなければ、虫歯はなくなりません。まずは、虫歯に対しての考え方そのものを変えていきましょう。虫歯になるかならないかは、本当なら自分で決めることができるのです。

ポテトチップスとアイスクリーム、どっちが歯に悪い?
どのような時に、人は虫歯になってしまうのか。
それは三角関係のバランスが崩れてしまった時でしたね。「脱灰」に働く力が強くなったり、「再石灰化」に働く力が弱かったりすると、「脱灰」が進んで歯が溶かされ続け、虫歯になってしまいます。では、その原因は何でしょうか。そこには3つの大きな秘密があります。

虫歯の原因 ヒミツ1
甘い物=虫歯の原因とは限らない

ここで1つ質問です。ポテトチップスとアイスクリームでは、どちらが虫歯の危険性が高いと思いますか?普通に考えるとアイスクリームんぽような気がしますが、実は「甘いから歯に悪い食べ物」で、「甘いから歯に良い食べ物」ではないのです。子供の頃から、甘い物を食べると虫歯になると教えられてきましたよね。虫歯菌は甘い物が大好物。それは間違いはありません。甘い物に含まれている砂糖の主成分である「ショ糖」が、虫歯の原因にある「酸」を一番作りやすいのです。ではショ糖を取らなければ、虫歯にならないのでしょうか。
実は私たちのエネルギー源であるブドウ糖や、果実に含まれる果糖など、ほかの糖類でも産は作られます。また、ほとんどの料理や食品には、多少なりとも糖が含まれています。つまり、甘い物を取らなくても、毎回の食事の度に酸は作られているのです。食べ物が口の中に入ると、2~3分でプラークが賛成に傾いて、歯の表面を溶かし始めます。これが、「脱灰」です。その後、唾液の力で約20~40分かけて歯の表面を元通りに治していきます。これが「再石灰化」です。ここで時間に注目してください。脱灰は2~3分で始まるのに、再活性化には約20~40分もかかります。つまり、再石灰化で歯の表面が元に戻る前に食べ物が入ってしまうと、また脱灰が始まって、歯の表面はほとんど溶かされていってしまうのです。そのために、アイスクリームのように、糖分は多いけれど流れやすくて歯に残らない物より、ポテトチップスのように、甘くはないけれど長時間、口の中に残ってしまうものの方が、虫歯の危険性が高いこともあります。しかも、ポテトチップスなどのお菓子は、だらだらと食べ続けてしまうことが多いので、余計に脱灰の時間が長くなってしまいます。最も危険なのは、甘くて口の中に残りやすい食べ物です。例えば、キャラメルやあんこ、クッキーなどです。それから、酸性で歯を溶かす恐れのある飲食物も危険です。ワインやお酢、グレープフルーツやレモンなどの柑橘系の食べ物も実は歯には危険だということをご存じでしたか?酸が含まれる飲食物を頻繁に取っていると、再石灰化が間に合わず、虫歯と同じように歯を溶かしてしまうのです。夜寝る前に黒酢ドリンクを飲むのを習慣にしていたり、お肌のためにと、ビタミン豊富なレモンやグレープフルーツを毎日必要以上に食べていたりして、歯が溶けてしまった人もいます。
もちろん、これらを決して飲食しないように、というわけではありません。問題なのは、ひんぱんに口に入れてしまうこと。酸性の飲食物をとることで、口の中が酸性に傾いている時間が長くなってしまうことが危険なのです。
また、スポーツ飲料や栄養ドリンクも、実はとても酸性が強いので、就寝前に飲んで、そのまま寝てしまうと、かなり危険です。野菜ジュースは乳酸飲料も酸性なので、お子さんに与える時は注意しましょう。長時間かけて、ちびちび飲むことや、飲んですぐ寝かせてしまわないように注意してください。

このような酸性の飲食物をとった時の対策としては、お茶や水で口をすすぐようにすること、そしてすぐに歯みがきをしないことです。
ここは、気をつけてくださいね。食後すぐに歯をみがいてはいけないのです。酸によって歯の表面が溶け始めている状態で、歯ブラシによる刺激を与えてしまうと、よけいに歯が削れてしまうことがあります。
再石灰化で歯の表面が元に戻るまで、30分くらいは歯みがきをひかえましょう。ほかにも、食後にシュガーレスのガムを噛むことや、歯みがき時にフッ素入りの歯みがき粉を効果的に使うこともオススメです。

酸性の飲食物に限らず、間食を何度もとるような食習慣を持つ人は、常に口の中が酸性に傾いて、再石灰化できる時間がないため、むし歯の危険性がとても高くなります。
ポイントは「脱灰」と「再石灰化」の時間が、トータルで、どちらがどのくらい長いか、なのです。
間食をすること、飴、ジュース、砂糖の入ったコーヒー、酸性の飲食物などは、ひんぱんに口に入れてしまうことが問題で、その時すでに歯は溶け始めています。
むし歯予防においては、歯を溶かさないようにすること、つまり「再石灰化」がスムーズに行えるように、食事のとり方を正しくすることが、とても重要になります。

子供の舌の癖(くせ)って何?

舌癖の原因と対処法って?

三軒茶屋のふじわら歯科医院です。
Qうちの子にはなぜか舌癖があるのでしょう?どういうきっかけでなるのですか?
A離乳の時期や指しゃぶりなど様々な原因があります。対処法についてもお教えしましょう。

●離乳の時期を遅くしすぎていませんか?
2歳を過ぎても授乳を続けていると、舌を前方に出して乳首を巻き込みしぼるようにして飲む乳児独特の舌の動きのために、舌を前に出すクセが残りやすくなってしまいます。また離乳期からはじまる、噛んで飲み込むための舌の動きの訓練が足りなくなることがあります。その影響で、飲み込みのための上手な舌の動きが獲得できず、舌が下がったり前に出る原因となります。
●対処法&アドバイス
授乳をなかなかやめられないお母さんも多いかと思います。授乳は親子の絆を育んできた証、やめるきっかけがないかもしれませんが、とくに添い寝の授乳は虫歯の原因にもなります。お子さんのためにも2歳を目安に卒業させましょう。

●指しゃぶりや、おしゃぶりも遅くまでしすぎていませんか?
指しゃぶりのクセがあると、指が押してしまうことで指の形に合わせて上と下の前歯のあいだにすき間ができ、あごの骨も押して変形させ、開咬の原因になります。大きくなってもやめられなかったり、さらに開咬の穴に下を突っ込むクセが始まってしまうと治りにくい難症例になってしまいます。また、おしゃぶりやタオルなどを口に突っ込むクセもよくありません。指ほど固くはないので影響は少ないですが、同じように開咬の原因になります。
●対処法&アドバイス
1歳半を過ぎたら、2歳を目安に徐々に指しゃぶりやおしゃぶりもなくしていきましょう。開咬になってしまってもそのすき間に舌を突っ込むクセが出なければ、指しゃぶりをやめた後、半年もかからずに歯並びがよくなることもありますが、すき間に下を突っ込むクセが出てしまうと、そのクセを直すのは非常に大変です。ただ無理矢理やめさせると精神的に不安定になってしまうことがあります。「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったからやめようね」と話し、手遊びをしたり、外遊びを思い切りさせるなどの夢中になれることができるとやめられるかもしれませんね。親が焦らずにゆっくり構えることが大事です。

●乳歯を早く抜きすぎていませんか?
乳歯を早めに抜きすぎると、永久歯がなかなか生えてこないことがあります。歯がなかなか生えてこないと、歯がないところのすき間から空気が漏れて飲み込みにくく発音しにくい上、そのすき間がきになって、あいだに舌を突っ込むクセがつくことがあります。歯が生えてきてもそのクセだけが残ると、開咬の原因になってしまいます。
●対処法&アドバイス
乳歯はぐらぐらして気になっても、早く抜きすぎないようにしましょう。乳歯が抜けた後、永久歯がなかなか生えてこない場合は、歯茎を切開して永久歯が出てきやすくしたり、時には義歯を使って舌癖を防ぐこともあります。乳歯を抜歯する基準はかわりの永久歯が見えてきたときです。ご相談ください。

●気になる場所があるのに放置していませんか?
口の中に大きな虫歯やぐらぐらなのになかなか抜けない乳歯などの気になる場所があると、つい下で触ってしまうことがあります。このクセが長く続くと、舌に押されて歯が動き、開咬の原因になってしまいます。
●対処法&アドバイス
気になるところがある場合は放置しないでなるべく早く歯科医院の健診に通って、生え替わりによる口の中の変化をみてもらったり、虫歯予防をしていきましょう。

80歳で20本の歯を残しましょう!

自分の歯が20本以上あれば物は噛めるとされています。
三軒茶屋のふじわら歯科医院です。

子供の頃から習慣的に行っている歯磨き。「毎食後、歯磨きをして口の清潔を保ちましょう!」と教えられ、継続してきました。しかし、欧米と比べ、日本人の口の健康状態はそれほど良好ではないということを知っていますか?人間は、年老いても残存歯が20本あれば、問題なく食べ物を咀嚼し、食べることができると言われています。そこで、日本歯科医師会は「80歳になっても20本以上の自分の歯を保つ」という、8020運動を1989年から提唱してきました。厚生労働省による2011年の歯科疾患実態調査では、8020達成者は3人に1人と過去最高になりましたが、依然として年老いたら歯が抜け落ちて入れ歯になるのが当たり前だという意識がどこかにあるのも事実です。これは、「歯が痛くなってから歯医者さんに行く」という潜在意識がそうさせており、「虫歯や歯周病にならないように歯医者さんに行く」という観念にシフトできていない現状があると言えます。この状況から脱するためには、まず、私たちは口の健康が全身状態とどのように関係しているのかを知り、口腔ケアの正しい知識を身につけて実践していく必要があります。

口腔ケア軽視から口腔ケア重視の時代へ
日本人の平均寿命が世界一になってからというもの、とにかく寿命を延ばすことだけを考えてきた医学界は反省をこめて、個人の尊厳や健やかに老いることを重視した、「健康寿命」に焦点を当てるようになりました。「健康寿命」とは、日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間のことです。しかし、その中でも口腔ケアは軽視されがちでした。2000年に施行された介護保険では、口腔ケアに触れた言葉は一切見当たりませんでした。しかし、06年に改定された介護保険でようやく口腔機能に関する評価やサービスが導入されました。口の健康は、自立した日常生活が送れている人にとっては、毎日の歯磨きや定期的な歯科医院への通院で問題なく維持できます。しかし、要介護者にとっては様々な問題があります。たとえば、①本人および介護者が口腔ケアの重要性を認識できていない、②全身状態が不良で口腔ケアに必要な体位をとらせることができない、③むせや誤嚥する危険性が高く、十分にケアを行えない、④より個別性に合わせた口腔ケアが行えないなど、より専門的な技術を求められるケースも多くあります。

口腔機能低下チェック
□ 食事が楽しいと思えない
□ 半年前と比べてかたいものが食べにくくなった
→「はい」と答えた方
□ 歯の痛みなどが原因で食べにくいものがある
□ 奥歯でしっかりかみ合う歯がない
□ 噛む力が弱くなった気がする

□ 食事中の食べこぼしがある
□ お茶や汁物などでむせることがある
□ ガラガラうがいが出来ない
□ 唾液を繰り返して30秒間に3回以上飲めない
□ 口の渇きが気になる
□ 口臭を指摘されたことがある
□ 寝る前に歯や義歯の手入れをしないことがある

チェックがついた項目の改善方法をかかりつけの歯科医と相談しましょう。