歯科の訪問診療でどんな治療が可能?

こんにちは。下馬 野沢 三軒茶屋エリアのふじわら歯科医院です。

9月になって一段と気温が下がってきました。もうすぐ秋ですね。

ふじわら歯科医院では、訪問歯科を行なっています。訪問歯科でどんな治療が可能でしょうか?

Q.歯科っていろんな機材が必要ですよね?
  在宅で治療って受けられるんですか?

A.近ごろはポータブルユニットの普及もあり歯科医院で受けるのとほとんど変わらない治療を受けられるようになってきました。
  入れ歯の調整から製作、詰め物、被せ物など通常の治療であれば対応は可能です。

 たしかに、歯科医院の診療室は大きなチェアやユニットなど、いろんな器械や器具がいっぱいで、内科の診療室とはずいぶんと雰囲気が違いますね。おっしゃるとおり、歯科の治療や口腔ケアにはさまざまな器械や道具が必要で、昔のお医者さんのように医療カバンひとつで往診、というわけにはいきません。
 とはいえ、どんな治療やケアをご希望なのかがあらかじめわかれば、必要な機材を車に乗せて運ぶことは十分可能です(私も、訪問診療をはじめた当初は、医院で使っている機材をみつくろって車に積み込み、患者さんのお宅にお伺いしていました)。通常の治療はこれで対応できます。
 また、近ごろでは治療や口腔ケアに使うひととおりの機材がコンパクトにセットされた、往診用のポータブルユニットや、ポータブルのレントゲンも普及してきています。これに加えてミラーやピンセット、エキスカベーター(むし歯の掃除をする器具)、スケーラー(歯石を取る器具)などの7つの道具を車に積み込めば、歯科医院とたいして変わらない装備を整えてお伺いすることができます。つまり、歯科医院で受けるのとたいして変わりない治療をご提供することができるのです。
 患者さんの主張に多い入れ歯の調整だけでなく、たとえば入れ歯の製作、被せ物の製作、もちろんむし歯治療や歯周病の治療まで、通常医院で行っているほとんどの治療に対応可能で、できないものといえば、インプラント治療くらいでしょう。ただし、患者さんがあまりお疲れにならないように、様子を見ながらその患者さんに合った治療を少しずつ進めさせていただくことになります。
 抜歯などの外科処置については、持病の様子によっては医科の主治医と連携をし、また、必要に応じて入院設備などが整った病院歯科をご紹介する場合もあります。
 治療をはじめる前には必ず、どんな持病をお持ちなのか、どんなお薬を飲んでおられるのかを確認し、その日の体調をチェックしてから治療を開始します。座椅子やクッションに深く座っていただき、クッションなどの支えを使いながら安定した姿勢をとっていただくことが重要です。車椅子に座っている場合は、ストッパーをしっかり下して動かないように固定します。
 誤嚥を防ぐために顔が上向きにならないように注意して、患者さんの疲れ具合をみながら治療を進めていきます。なるべく手早く治療しますが、患者さんの体調によっては何回かに分けての治療になります。様子を見てご相談しながら進めていきますのでご理解をお願いします。