月別アーカイブ: 2021年2月

迷う子供の歯科矯正~自然に治る場合ってないの?~

Qうちの子は永久歯の前歯がガチャガチャで、将来成長して大きくなれば自然に綺麗に並んだりはしませんか?
A顎の成長は後ろへと伸びるのが主で、前歯が並んでいる部分の横幅自体はあまり拡がりません。
横幅が拡がらないと前歯は並ばないので、自然に良くなることはまずないでしょう。まずはエックス線検査を受け相談しましょう!

お子さんに矯正治療を受けさせるべきか迷っている親御さんからよく受ける質問に、将来この子の顎がぐっと成長したら、前歯が自然と綺麗に並んだりはしませんか?というものがあります。
結論からお伝えすると、永久歯の前歯がガチャガチャなお子さんの歯並びが自然に治るということは、まずありません。
永久歯の大きな奥歯が生え揃うにつれて、ますます並ぶスペースが足りなくなり、犬歯がはみ出すケースは多く、顎が成長するにつれて受け口など顎の骨格の問題も増悪します。その結果、幼いころより噛み合わせが悪化し目立ってしまいます。様子をみすぎて治療のタイミングを逃さないようにしましょう。

思春期性成長が始まる前の時期は、骨格性の問題、下顎が大きい受け口の患者さんや、上顎が大きい骨格性の出っ歯の患者さん、習癖に起因する開咬の患者さんなどにとっては、治療のアドバンテージのある特別な時期に当たります。
思春期性成長前の顎の骨格は成長途中で、成長をコントロールでき、ゆがみなどをコントロールすることができます。この時期に行う治療を「一期治療」と言います。
一期治療で骨格性の問題をかなり改善できると、歯を並べる土台を治せるので、治療のクオリティも高くなります。一期治療の終了後は、生え替わりの様子や、思春期性成長期に顎の成長を見守り、経過観察を続けていき、永久歯列が生え揃ったら、二期治療をとして、永久歯を正しく並べる仕上げの治療をし、治療終了となります。多くの場合、一期治療と二期治療はセットで行います。

ただし、骨格性の問題が少なく、歯を移動させれば綺麗に治せる単純な乱ぐい歯の場合は、一期治療から始めずに、永久歯列が完成した中学生以降に奥歯を後ろへ移動させたり、歯列を拡大させたり、比較的短い期間で仕上げるという選択もあります。
「もうちょっと様子をみよう」と先延ばしをせずに、前歯が永久歯に生え替り始めたら矯正専門医で検査を受け、経過観察を始めましょう。

●2月休診日のご案内
毎週水曜日(3.10.17.24日)
11日(木)、23日(火)(祝日の為)

●2月矯正日のご案内
21日(日)9時30分~13時(最終受付12時30分)
22日(月)16時~20時(最終受付19時30分)