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中高年の10人に8人が歯周病

こんにちは。三軒茶屋 下馬 野沢 ふじわら歯科医院です。
11月に入り、1日の寒暖差が著しくなってきました。風邪が流行っていますので、注意してください。

さて、35歳以上の8割以上の人がかかっていると言われる歯周病。その割合は年々増加する傾向にあります。
そもそも歯周病とは、歯や歯のまわりにつくネバネバ状のプラーク(歯石)が引き起こす「歯の周辺にある組織の病気」。初期のうちは「歯肉炎」、進行したものは「歯周炎」と呼ばれます。歯肉炎は歯ぐきが炎症を起こして赤く腫れている状態で、歯を磨いたときや硬いものを噛んだときに出血します。そして、さらに炎症が進むと歯ぐきがだんだん下がり、歯を支えている骨を溶かしはじめます。これが歯周炎。痛みがないので、なかなか自分では気づかないことが多いのですが、骨が溶けてくると歯がグラグラ揺れるようになり、放っておくとやがて抜けてしまいます。歯は歳をとれば抜けるもの、そう考えている人がいるかもしれませんが、実は歯を失う最大の原因は歯周病なのです。
 
歯磨きのしにくい歯並びは歯周病のもと

歯周病は、細菌による感染症という面と、生活習慣病という面を併せもった病気です。そのため、予防するには両面からのアプローチが必要になります。感染症の面からは毎日の歯磨きや歯科医院でのプラークコントロールが、生活習慣病の面からは禁煙する、ストレスをためない、間食を控えるといった生活習慣の見直しが大切です。
また、咬み合わせのアンバランスを正すことも歯周病予防のポイントといえます。なかでも歯周病につながる不正咬合といわれているのが、上顎前突や開咬といった咬み合わせ。これらは口が閉じにくいため、歯ぐきが乾きやすくなり、その結果、歯周病のきっかけとなります。ほかにも、特定の歯にだけ必要以上の力がかかる外傷性咬合も注意が必要です。いずれも、歯磨きをきちんと行っていないと、口の中の状態がさらに悪くなり、歯周病の進行を早めることに。咬み合わせるとき、ある部分の歯だけが強く当たる気がする。そんな人は、手遅れのならないうちに歯科医院へ相談を。
また、歯周病がある人は矯正歯科治療を受けることで、病気の進行が早まる場合があります。矯正歯科治療の前に歯周治療を行い、病気の進行を抑えてから咬み合わせの治療をはじめましょう。